この記事では、「HUAWEI P40 lite E」の特徴や注意点を実機を交えて解説しているレビュー記事です。
このP40シリーズは複数展開されており、今回レビューする「P40 lite E」は「P40 lite 5G」の廉価版的な位置づけとなっています。
ざっくり言うと、ベースを「P40 lite 5G」においてそこから価格と性能を下げた分かりやすい機種になっています。
この後レビューしていくのにあたって、『とにかく安く抑えたい!』という方には何も言うことはありませんが、個人的には後15,000円ほど予算の都合が付くのであれば僕なら「P40 lite 5G」にするかなーというのが印象でした。
というわけで、今回は実機を交えて「P40 lite E」の特徴や兄貴分のP40 lite 5Gと比較しながら解説していきたいと思いますので、ご検討中の方は参考にして頂けると嬉しいです。
目次
P40 lite Eの特徴
・6.39インチ(1,560 × 720)
・Kirin 710F
・メインカメラ4800万画を含むトリプルレンズ
・背面上部に指紋認証センサーを搭載
・おサイフケータイ(Felica)は非搭載
・対応バンドは充実している
・microSDカードに対応してSIMも2枚はいるトリプルスロット
・Googleモバイルサービス(GMS)は使えない
・性能的に日常生活レベルは問題なしだがゲームにはあまり向かない
・4,000mAhのバッテリーを搭載
・価格が安い(27,280円)
2020年6月19日(金)より発売されたHUAWEI P40 lite Eは2万円後半の格安スマホでありながら4800万画素のトリプルカメラや4000mAhの大容量バッテリーを搭載しています。
CPUプロセッサはKirin 710F、メインメモリは4GBを搭載し同じメーカーの「nova lite 3」と同等のスペックになっています。
私生活レベルでは特に問題ありませんが、あくまで「エントリーモデル帯」での話になるので、「端末代をとにかく安く抑えて、スマホとしての最低限の機能が使えればいい!」という方にはおすすめできる端末になっていると感じます。
P40 lite Eのスペック比較
P40 lite E | P40 lite 5G | |
ディスプレイ | 6.39型液晶(19.5:9) | 6.5型液晶(20:9) |
解像度 | 1560×720 | 2400×1080 |
OS | Android 10(EMUI 10.1) | |
SoC(CPU) | Kirin 710F | Kirin 820 |
ストレージ | 4GB/64GB | 6GB/128GB |
5G対応 | × | ○ |
サイズ | 76.13×159.81×8.13mm | 75×162.3×8.58mm |
バッテリー | 4000mAh | |
カメラ | アウト:4800万画素 +800万画素(超広角) +200万画素(深度測定) イン:800万画素メガ | アウト:6400万画素 +800万画素(超広角) +200万画素(マクロ) +200万画素(深度測定) イン:1600万画素(F2.0) |
SIM | nanoSIM×2 | |
端子 | microUSB | Type-C |
重さ | 176g | 189g |
「P40 lite 5G」の廉価版になるので分かりやすく価格で削れる部分が削られた感じですね。
レスポンスなどのサクサク感はP40 lite 5Gの方がSoC(CPU)も高いので、P40 lite 5Gを触った後すぐにP40 lite Eを使うと体感レベルで違いは分かります。
ただ、人間って不思議なもので実際『慣れ』てしまえばP40 lite Eでも違和感は無くなります。
P40 lite Eの対応バンド
- 4G:1/2/3/5/6/7/8/18/19/20/3840/41
- 3G:850MHz / 900MHz / 1700MHz / 1900MHz/2100MHz
各キャリアの対応バンドに対応しているので好きな格安SIMを使うことはできますね。
- ドコモ:1/3/19
- au:1/8(26)
- ソフトバンク(Y!mobile)1/3/8
- 楽天モバイル:3/18
ただし、各MVNOが提供する通話アプリが「AppGallery」にないのが多いので注意が必要です。
現状(2020年12月時点)ではIIJmioしか確認できていません。
特に、楽天モバイルの場合は楽天リンクがキャンペーンの適用条件になっていることが多いのでインストールできないと適用外になるので注意です。
HUAWEI P40 Lite Eの性能(ベンチマーク)について
▲性能面ではHUAWEI P40 Eを計測アプリ「ベンチマークAnTuTu(Ver8.4.1)」で測定しました。
総合スコアは162864点、GPUスコアは64455点となっています。
性能面の話になると難しくなってしまいますが、これは兄貴分の「P40 lite 5G」の約半分のスコアとなっています。
日常生活では支障ありませんが、毎日使うスマホなので、追加で約15,000円ほど予算の都合が付くのであれば「P40 lite 5G」の方が僕はオススメかなーといった印象ですね。
P40 lite E レビュー
「P40 lite E」も上位モデルと代わらず、全体的に高級感に溢れるデザインに仕上がっています。
良い意味でシンプルにまとまっているので使う人を選ばないので幅広いユーザー層で使えますね。
また、筐体背面は、光の当たり具合によって枠線のような模様が浮かび上がる特殊加工が施されているのでアクセントになっています。
▼ディスプレイは6.39型と大型ですが、解像度が1560×720の液晶(HDクラス)なので、他社製品と比較してしまうと正直「もう少し頑張ってFHDクラスにして欲しかったな!」とは感じました。価格帯的な問題だったのかな・・・
▼本体の厚みが約8.13mm、重量は約176gと薄型軽量なので女性でも使いやすい仕様になっていますね。スリムだけどディスプレイは約6.39型という大画面仕様。インカメラもパンチホール型で左に寄せているのでより大画面が強調されています。
▼左側面にはSIMスロットが設置。
▼nanoSIM×2枚、microSDカードの合計3枚が入ります。
上位版の「P40 lite 5G」はMNカードしか使えませんが、P40 lite EはmicroSDがそのまま使えるが嬉しいポイント。
▼下部はシンプルな配置でイヤホンジャック、充電端子(microUSB)、スピーカーが搭載しています。
いまはType-CがメインになってきているのでmicroUSBはちょっと驚きましたw
HUAWEI P40 lite Eのデメリット
P40 lite Eを利用するにあたって、代表的なデメリットを3つ挙げました。
- GMS非搭載のためGooglePlayストアが使えない
- おサイフケータイ(FeliCa)・NFCは非対応
- 格安SIM利用時の通話アプリが不足している
簡潔にまとめたので1つずつ確認しておきましょう
デメリット①:GMS非搭載のためGooglePlayストアが使えない
これはP40シリーズ全てに言えることですが、「P40 lite E」もGMS(Googleモバイルサービス)が非搭載のため、Googleブラウザ、GoogleマップやGmailアプリなどのGoogle系のアプリが使用できません。
その代わりにHMS(HUAWEIモバイルサービス)がデフォルトで搭載されています。
このことから基本アプリをインストールするには、HUAWEIが運営しているアプリストアの「AppGallery」からアプリをダウンロードします。
AppGalleryでLINEアプリやティックトックなどのダウンロードが可能ですが、Google関連サービスや、YouTube、Twitter、インスタグラムなどのSNSアプリは「AppGallery」にないので、ウェブ版を利用する形になります。
このウェブ版のアプリはホーム画面にショートカットを作成すればアプリと同じ感覚で使えるので代用品みたいな形にはありますが、全く使えないというわけではありません。
またこのほかにも、アプリをダウンロードする方法は「Amazonアプリストア」を利用する方法もあります。
この方法を使えば一通り使えるようにはなりますが、中には「アプリのみでしか使えず、ウェブ版は存在しない」物もあるので事前にリサーチしておく必要はありますね。
デメリット②:おサイフケータイ(FeliCa)・NFCは非対応
「P40 lite E」は、おサイフケータイ(FeliCa)やNFCには対応していません。
最近は海外製品でもおサイフケータイ機能に対応してきている機種も増えていますが、「P40 lite E」モバイルSuicaや非接触型スマホ決済が使えないので、常に必要という人にとっては大きなデメリットになります。
ただし、PayPayやLINE Pay、楽天ペイなどのコード型決済アプリは利用可能です。
最近はコード型決済が使えるお店がメッチャ増えたのでそこまで支障はありませんが、駅の改札はSuicaやパスモがメインなので通勤・通学の方は注意です。
デメリット③:格安SIM利用時の通話アプリが不足している
「P40 lite E」を格安SIMで運用する方限定ですが、基本格安SIMは電話代を安くするのに専用の通話アプリを必要とします。現時点(2020年8月)では、IIJmioの通話アプリを確認していますが、それ以外は「AppGallery」にはありませんので格安SIMでの運用を考えている方は注意しましょう。
P40 lite Eのカメラ性能
メインカメラはエントリーモデル機にもかかわらず、幅広い撮影が可能なトリプルレンズカメラを搭載。
カメラの構成としては、約4800万画素センサー(F1.8、メイン)と約800万画素センサー(F2.4、超広角)、約200万画素センサー(F2.4、被写界深度)という組合せになっています。
▼昼間であれば特に問題なく綺麗に撮影できます。
▼ポートフォリオ機能の効きは低いですがそれなりに使えます。
P40 lite Eのレビュー評価・まとめ
以上が「P40 lite E」の実機レビューでした。
「P40 lite E」2万円台で買えるコスパの優れたSIMフリースマートフォンなので「端末代を安く抑えたい!」という方には最適です。
ただし、僕個人的な感想を交えるとトータル性能面から「もう少しお金を頑張って上位モデルのP40 lite 5Gを選んだ方が良いです。
一番の理由が「GMSが使えない」のがどうしても引っかかってしまいます。同じくらいの端末代金だったらGoogleサービスが使える方を選ぶよね。という所に着地してしまいます。
GMSの対処法はいくつかありますが、普段からGoogleサービスをフル活用している方には向かないので「使う人を選ぶスマホ」になるのは間違いないです。
ただし、Google関連サービスに特化してる方、慣れてしまっている方にとっては不便と感じるので個人的にはオススメできません。
- 価格が安いスマホを探している方
- LINEなどの基本のアプリが使えればそれで良い方
- Googleサービスをメインで使っていない方
にはオススメの1台だと言えますね。
これが8万や10万する高価格帯のスマホだと手が出しづらくなってしまいますが、22,800円(iijmio価格)のお手頃価格なら許容範囲ですかね。